近視とは
正視とは、「無調節時に無限遠からくる平行光線が網膜面に結像する眼である」と定義されていてメガネやコンタクトレンズなどの矯正の必要がなくても視力が良好な状態を意味します。正視以外の状態を屈折異常といいます。これには近視、遠視、乱視があります。
そのうち近視とは、「眼球の形が前後方向に長くなって、目の中に入った光線がピントが合う位置が網膜より前になっている状態」です。一般的に近方は裸眼でも問題なく良好に見える状態ですが、遠方を見ようとした時に良好な見え方がせずメガネやコンタクトレンズなどの補正が必要となります。凹レンズで光線の屈折を弱めたメガネやコンタクトレンズを使用することで網膜上にピントを合わせることにより、病的近視を除けば鮮明に見えるようになります。
近視の強さによる分類
近視の強さは、裸眼視力ではなく屈折度数により分類されます。
屈折度の単位はディオプトリ―(通常Dと書く)が用いられています。
① 弱度近視:-0.5D以上-3.0D未満の近視
② 中等度近視:-3.0D以上-6.0D未満の近視
③ 強度近視: -6.0D以上の近視
近視の原因
近視の発症には遺伝的要因と環境要因の両方が関与すると考えられています。 環境因子としては、近方視をすることや屋外活動の関与が報告されています。近視のうち、特に病的近視では遺伝的要因の強いと考えられることが多数の強度近視患者の臨床遺伝学的研究から報告されています。遺伝子解析の結果から、主に病的近視に関与する遺伝子変異が報告されていますが、今なお、決定的な遺伝子は明らかにはなっていません。さらに、単純近視と病的近視とが同じ要因により起こるのか、そうではないのか、についても明らかではありません。現在も研究が続いていて、今後新たな発見があるかもしれません。
近視の進行抑制治療
子ども近視の重症化は世界的な問題となっており、世界ではさまざまな近視進行抑制治療が開発されています。 一方で、日本における近視の進行抑制治療法には、明確なエビデンスやコンセンサスが得られていない治療法もあります。
当院では 有効性・安全性が示されていて患者様への負担の少ない治療についてご案
内しています。また、専門の視能訓練士による近視の進行抑制の詳細な検査を行っています。そして、どの治療がお子様にとって効果的なのか、取り組んだ治療は効果的だったのかを医師による診断をしながら治療を行っていきます。
近視の進行抑制治療の費用
当院での近視の進行抑制治療は基本自由診療となり、一部保険診療になります。
治療前に詳しくご案内させていただきます。
種類 | 商品 | 価格 | |
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低濃度アトロピンによる点眼 | 参天製薬 リジュセア |
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両眼分 税込み4,380円 (約1か月 30本入り) |
オルソケラトロジー | メニコン Ortho-K |
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両眼分 税込み179,300円 (約2年) |
多焦点ソフトコンタクトレンズ | シード 1day Pure EDOF ※日本未承認 |
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両眼分 税込み7,240円 (約1か月) |
眼鏡 | HOYA 調節サポートレンズ(アシストレンズ) ※日本未承認 |
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レンズ両眼分 税込み23,100円から (約2年) |
《注意》
専門の視能訓練士による詳細な検査を行うためお時間がかかります。
お電話でのご予約をお願いいたします。